ブルターニュの唄
Sonj (Sacred Music from Brittany)
Keltia Musique , KMCD17 , 1991
Anne Auffret : 唄、ハープ / Jean Baron :ボンバルド、オカリナ / Michel Ghesquiere : パイプ・オルガン
Elet eus ar barados 他 全18曲
ブルターニュに古くから伝わる賛美歌を収録したCDです。1912年と1934年に出版された”Kantikou
Brezonek, eskopti Zan-Briek ha Landreger"に基づいているそうです。
Anne Auffretの唄は純粋・素朴で力強い印象です。私は偶然入手した、このCDがあまりにも素晴らしかったので、ブルターニュものを集めるようになりました。
音楽を愛する全ての人にお薦めです。
’Tre ho ti ha ma hini
Coop Breizh, GWP012 , ?
Annie Ebrel : 唄 / 他
Son ar c'hafe 他 全8曲
ブルターニュの伝統曲を収録したCDです。Annie
Ebrelの独唱と他の歌い手とのKan ha Diskanがありますが、唄のみで楽器による伴奏はありません。
Annie Ebrelの唄はピュアで知的という感じです。ブルターニュの唄を、混じり気なしでストレートに楽しめるCDだと思います。
ブルターニュの唄が好きな人にお薦めです。
Femmes de Bretagne
Keltia Musique, KMCD74 , 1997
Annie Ebrel : 唄 / Marie-Aline Lagadic : 唄 / Lydeie Le Gall : 唄 / Klervi Riviere : 唄
Kloareg koad ar rannon 他 全11曲
ブルターニュの女性歌手が唄う伝統曲を収録したCDです。Annie
EbrelはLohuecで生まれた最も有名な伝統歌手で、Marie-Aline
LagadicはPont l'Abbe生まれで伯母から唄を習いKlervi
RiviereはMarie-Alineの娘です。Lydeie Le Gallはフランス語を使うUpper
Brittany地方の伝統曲を唄います。本CDは、伴奏なしの独唱、合唱(交互唱)という本格的な内容です。フランス盤ですが、各曲毎の英語の解説も付いています。
素朴なブルターニュ伝統曲を、美しい声で自然に唄っています。
女性の唄うブルターニュ伝統曲を聞きたい人に、お薦めです。
Roue Gralon ni ho salud ! (Profane & sacred songs of Brittany)
Keltia Musique , KMCD42 , 1993
Anne Auffret : 唄、ハープ / Yann-Fanch Kemener :唄
Klemmgan ar Varc’hegeien 他 全15曲
Yann-Fanch Kemener氏はブルターニュ中を回って唄を収集し200曲を超えるレパートリーがあるそうです。このCDではAnne AuffretとKemener氏の合唱は数曲で、大部分は各々の独唱という地味な内容です。
Anne Auffretの少年のような透明な唄声に対して、独特のビィブラートのあるKemener氏の唄声は不思議な色気を感じさせます。
人の声を聞くのが好きというボーカル・ファンにお薦めです。
Pe Yuvankiz Kuhet (Inner Youth)
Keltia Musique , KMCD44 , 1994
Jean Le Meut : 唄
Klomz e hrer dein a zimeein 他 全13曲
Jean Le Meut翁はVannes地方で1925年に生まれた農夫で、ブルターニュで最も素晴らしい伝統歌手の一人だと解説に記載されています。このCDではMeut翁は祖母などから習った伝統曲を伴奏なしで独唱しています。その淡々とした歌いぶりは、全く飾り気のないものです。
唄は抒情歌(バラード)という感じで、ヨーロッパ各地の古い唄には似た印象のものが多くあります。(例えば小泉文夫氏監修のLP「農村ジプシーの音楽」に収録されている「結婚の歌」やウェールズのJohn
Thomasが歌う伝統歌など)
このCDは聴いて楽しむものではなく貴重な資料というものでしょうが、私はCDに載っているMeut翁の顔写真を見るのが好きです。
本物のブルターニュ民謡を聞いてみたいという人にお薦めです。
The Goadeg Sisters
Keltia Musique , KMCD11 , 1990
The Goadeg Sisters : 唄
AN TAD MOUALC'H KOZH他 全13曲
The Goadeg
Sisters はTreffrin出身の3人姉妹で、最年長のMaryvonneは1900年生まれです。姉妹の一家は唄で有名だったようで、両親等から習った曲を収録しています。CD解説によれば、そのハーモニクスは典型的なケルトのものだそうです。
Kan ha Diskanも含む様々なスタイルの曲ですが、3人姉妹の合唱は私にも親しみやすい印象です。
ケルト音楽の研究者にお薦めです。
Kan ha Diskan −gand Loeiz Ropars
Keltia Musique , KMCD28 , 1992
F. Minez , L. Ropars 他 : 唄
Daou don dans 他 全16曲
Kan ha
Diskanとは呼びかけと応答という形式で交互に歌うブルターニュの伝統歌です。これは皆で手をつないで輪になって踊る時にも歌われるようですのでダンス曲ともいえます。
このCDは1957年から1992年に現地録音されたものでRadio
FranceやInstitut Culturel de Bretagneのマークが付いた貴重な資料です。
Kan ha Diskanがどのような唄なのかはよく理解できますが、似た印象のメロディーが延々と続くため、ブルトン語のわからない私には最後まで聴きとおすのはつらいです。
ブルトン語の堪能な人にお薦めです。
Chants du Centre-Bretagne
Ocora , C559 084 , 1990
Erik Marchand : 唄 / Thierry Robin :ウード / Marcel Guillou : 唄 /他
Ar zoudard maleurus 他 全10曲
中央ブルターニュ地方の伝統曲を収録したCDです。伝統曲を基にアレンジした曲が多いですが、男声二人による素朴なカン・ハ・ディスカン(応答歌)
などもあります。アラブのウードやインドのタブラ等を使っているためか、少し風変わりな印象もありますが、生き生きとして洗練された演奏で楽しめます。
本CDには、各曲の使用音階や歌詞?などと思われる詳細な解説も付いていますが、私にはほとんど読めません。
アラブ風味が好きな人にお薦めです。
Chants de Basse-Bretagne
Ocora , C559 082 , 1989
Arnaud Maisonneuve : 唄 / Bernard Subert :クラリネット等 / Jean-Francois Vrod : フィドル等 /他
Le bambocheur 他 全16曲
西ブルターニュ地方の伝統曲を収録したCDです。哀歌という感じの叙情曲を男声で素朴に唄っている曲が多いですが、古楽風の伴奏が付いた曲も印象深いです。他では聞いた事のないブルターニュ民謡も多く、通向きの内容です。
本CDには、英語併記で各曲の簡単な解説が付いています。
古楽風味が好きな人にお薦めです。