アカディアン
Emile Benoit - VIVE LA ROSE
Amber Music ? , ACD9014 , 1992録音 ?
Emile Benoit : フィドル、唄、足音 / Pamela Morgan : ギター、笛等 / Noel Dinn : bodhran(口琴?)、唄 / Kelly Russell : ブズーキ、マンドリン 他
Waltz in The House 他 全13曲
Emile BenoitはカナダのNewfoundland西岸にあるBlack
Duck Brookに生まれました。ここは1820年頃にブルターニュからの移民(Acadians、アカディアン)が住みつきましたが、周
囲はスコットランドの伝統色が強い地域とのことです。
このCDの演奏もフィドルが主のダンス曲はスコットランド(私はアイルランドかなと思いました)の香りが強くしますが、Waltz in The House等の数曲はブルターニュの伝統曲そのままという感
じです。荒削りな演奏と唄ですが、皆で歌って踊って楽しもうという雰囲気が伝わってきます。
移民によって伝統音楽が遠い地でも生き続ける実例を知りたい人にお勧めです。
LA BOTTINE SOURIANTE V / chic & swell
Green Linnet , GLCD3042 , 1988
Andre Marchand : ギター、ピアノ、唄等 / Daniel Roy : pennywhistie, jew's harp,骨?、唄等 / Yves Lambert : アコーディオン、マンドリン、唄 / Martin Racine : ヴァイオリン、唄 / Mario Forest : ハーモニカ、唄
LE BATTEUX 他 全12曲
La Bottine
Sourianteはカナダのケベックで伝統曲の収集・演奏をしているグループです。カナダには17世紀にフランスからNova
Scotia(カナダ東部の沿海州)に移住した人々の子孫であるAcadiansという人々がいます。このCDでは各曲の採集地や由来が解
説されていますが、アカディアンからのものと明示された曲と、明示されなくともブルターニュの香りがする曲もあります。
彼らの演奏は地味ですが、洗練された技術を持ち、聴けば聴くほど味がでるという感じです。
カナダに生きるヨーロッパの伝統音楽を聴きたい人にお薦めです。
Helicon : The Titan
Turquoise Records , TRCD-5073 , 1990
Chris Norman : フルート、笛 / Ken Kolodner : ハンマーダルシマー、フィドル / Robin Bullock : ギター、フィドル
Nova Scotia January/Waltz From Cape Breton他 全10曲
Heliconはカナダで伝統曲の収集・演奏をしているグループです。このグループの
特徴はハンマーダルシマーを使っていることですが、このハンマーダルシマーはハープと似た音色であり、違和感はありません。グループメンバーのChris
NormanはNova Scotia出身だそうです。
このCDの中のWaltz From Cape Bretonという曲はノバ・スコシアのフィドラーCarl
MacKenzieから習ったもので、The Titanという曲はブルターニュの古いポルカが原曲だということです。他の曲はスコットラ
ンドやアイルランドやハンガリー(バルトークによって採取された曲だそうです)などからアレンジされています。若者のグループですが真面目な演奏で好感が
持てます。
1枚のCDでヨーロッパ中の伝統音楽を聴きたい人にお薦めです。