マリ
Ancient Strings
BUDA , 1977822 , 1970年頃の録音
Sidiki Diadate , Batourou Sekou Kouyate , Djelimadi Sissoko : コラ(共鳴胴のついたハープのような弦楽器)
Sunjata 他 全13曲
西アフリカを代表する弦楽器コラを収録したものです。世襲の音楽家であるグリオの家系出身の名人たちによる合奏を主とした演奏です。本CDには、歴史、楽器、曲に関する詳細な解説が付いており、コラの演奏記録として代表的なもののようです。
本CDの演奏は精緻、華麗という印象です。アフリカというと素朴な音楽という先入観があるのですが、この演奏を聴くと高度に洗練された音楽もあるということが実感されます。録音は古いのですが、音は悪くないので素晴らしい演奏を楽しめます。
コラを堪能したい人にお勧めです。
グリオの夜 - マリのオスマン・サッコ
KING , KKCC-5511 , 1983/1994 (Ocora原盤)
オスマン・サッコ : 唄、ギター /ヤカレ・ディアバテ:唄 /ブバカル・ディアバテ:コラ /ブラヒマ・クヤテ:バラフォン
大きな翼の鳥 他 全9曲
マリの代表的ジャリ(マンディング地方の世襲の音楽家)であるオスマン・サッコのコンサートを収録したものです。オスマン・サッコは1940年生まれで、ジャリとしては珍しくフランス語学校で教育を受け電報局の仕事もしています。ヤカレ・ディアバテはサッコの妻です。
本CDの演奏は素晴らしく、私が聞いたアフリカのCDの中で最も好きなものです。伝統曲とサッコ作曲の、ゆったりとした曲がシンプルな伴奏で力強く唄われます。人や家族を讃える唄だそうですが、夫妻の歌声とともにバラフォン等の伴奏も奥が深いという感じで、聞くほどに味がでます。
マリの唄を堪能したい人にお勧めです。
Salif Keita - amen
mango , PSCD-1097 , 1991
サリフ・ケイタ : 唄 / カンテ・マンフィーラ:ギター / 他 (ジョー・ザビヌル:プロデューサー)
YELE n NA他 全8曲
サリフ・ケイタは、13世紀のマンディング帝国の始祖スジャータ・ケイタ直系の一族で1949年生まれです。アルビーノ(白子)であったため家族に疎まれ音楽をするようになったそうです。
本CDはジャズ畑で有名なジョー・ザビヌルがプロデューサーということで分るように現代的な演奏ですが、サリフ・ケイタの強靭な歌声と伴奏の力強いリズムはインパクトがあります。
力強いポップスを探している人にお勧めです。