キューバ




ソン・モントゥーノの歴史 

P-Vine , PCD-1006 , 1992(1925-1967録音)

Los Tutankamen、Sexteto Habanero、Sexteto Bolona、Septeto Nacional、他 : 唄と器楽伴奏

Mercedes 他  全22曲

キューバのソン・モントゥーノの古い録音を集めたCDです。
ソン・モントゥーノはキューバの大衆音楽で、アフリカとイベリア半島の音楽をルーツとして生まれ、現代のサルサのルーツとも言える音楽だそうです。本CDは歴史的録音を集めたものだそうですが、古い録音には、アフリカのムビラ演奏のような内省的で素朴な唄という感じのトラックがあり魅力的です。日本語の詳細な解説も付いているので貴重な資料ですし、唄も楽しめます



キューバのリズム・ソン 

King , KICW85044 , 2008録音

パンチョ・アマート: トレス 、他 : 唄と器楽伴奏

カンシオン、 他  全12曲

キューバのソンの新しい録音を収めたCDです。
ソンでは複弦3コースの小型ギターの「トレス」という楽器を用います。本CDはトレスの名手パンチョ・アマート率いる6人編成グループの演奏を2008年にハバナで録音したものです。最新型のソンということですが、乗りの良い陽気な娯楽音楽で、私にはサルサとの違いは分かりません。(というか、私にはラテン音楽の分類に関する見識は全くありません)
トレスの音色は魅力的なのですが、イベリア半島のスペイン・ギターやポルトガル・リュート(Guitarra)がルーツなのでしょうか?
音楽も楽器も時代とともに変化していくのが面白いです。

神々の舞踏 / キューバのサンテリア

キング , KKCC-5513 , 1994 (ocora原盤)

アララ教徒の歌と踊り、ハイチ人のヴードーの儀式と踊り、サンテリア、コンゴ・パロ・モンテ 他 全8曲

キューバのアフリカ系宗教音楽を集めたCDです。これらの宗教の信者たちは神々のために歌い踊り、神々が熱烈な信者に憑依すると、トランス(神懸かり)ダンスとなります。
本CDを聞くとアフリカ起源の音楽だということが納得できます。打楽器による伴奏で、コーラスとソロが交互に歌うというスタイルです。あるものはルンバなどの元祖という感じで、聞いていると踊りだしたくなる魅力的なものがあります。
アフリカ風味のトランス・ダンスを知りたい人に、お薦めです。

 

The Rough Guide to the Music of Cuba

World Music Network , RGNET1022CD , 1999

オルケスタ・リバーサイド / イラケレ / セリーナ・ゴンザレス / ピエハ・トローバ・サンティアゲーラ / ニコ・サキート / リトモ・イ・カンデーラ / ロス・バンバン / ベリータ・イ・ジャズテンバータ / チコ・オファリル・イ・オール・スターズ・クバーノ / マリオ・バウサ / シェラ・マエストラ / ラザロ・ロス / ザ・ヴァレラ・ミランダ・ファミリー / コンジェント・セスベデス / エストゥディアンティーナ・インヴァソーラ / ロス・テリー による 全16曲

キューバの音楽を集めたCDです。キューバにはサルサ、ルンバ、マンボ、チャチャチャ、ダンソン、ハバネラ、ソンという種々の音楽があるそうです。本CDには伝統的で素朴な演奏もありますが、現代的なアフロ・キューバン・ジャズという感じの演奏を多く収録しています。これを聞くと、キューバはポップスやジャズの中心地なのではないかなと思ってしまいます。それぞれに個性豊かなグループの演奏ですが、どれも楽しめます。
キューバ音楽を楽しみたい人に、お薦めです。